第12回サイバーセキュリティ国際シンポジウムを慶應義塾大学サイバーセキュリティ研究センター主催で開催することになりましたので、ご案内申し上げます。慶應義塾大学三田キャンパスで開催されるサイバーセキュリティ国際シンポジウムは、2年間のオンライン・バーチャルシンポジウムを経て、今年は対面式の開催を予定しています。気候変動、地政学的紛争、日常生活におけるサイバーやデジタル技術の悪用や濫用など、地球上の文明に影響を与える課題について議論し、国際的なサイバーセキュリティの問題を探求します。
今年のテーマは、「社会保障・経済安全保障・国家安全保障における信頼できるサイバーセキュリティアクションの創成」です。サイバーセキュリティは、あらゆる種類のセキュリティに不可欠な要素となりつつあります。本シンポジウムの目的は、サイバーセキュリティを他の領域に統合するためのアクションを明らかにすることです。さらに、国、地域のサイバーセキュリティの違いやギャップを検証および対処し、信頼できるマルチステークホルダー・パートナーシップを構築するための実践的なアクションを創成いたします。
例えば、社会保障の領域では、日本はマイナンバーカードと健康保険証を統合させるとともに、Society 5.0の実現に向けたDX(デジタルトランスフォーメーション)を実施しています。国際的な社会保障では、各国はIMRT(国際相互承認トラスト)、DFFT(信頼できるデータ自由流通)、日米英デジタル貿易協定、日欧デジタルパートナーシップ、IPEF(インド太平洋経済繁栄枠組み)などを実施しています。これらの取り組みは、すべてサイバーセキュリティがなければ成立しません。
経済安全保障・国家安全保障では、ウクライナに対してハイブリッド型の攻撃が観測され、ウクライナ国外への波及効果を生んでいます。 同様に、台湾に対しても、エスカレートするハイブリッド型の攻撃が見られます。日本は、本年成立した経済安全保障関連法において、経済を含む国家安全保障を確立し推進しています。世界情勢においては、Five Eyes、AUKUS、Quad、NATOといった多国間連携が、経済を含む国家安全保障の課題に対処しています。
デジタルの世界では、物理的、技術的な境界は存在しません。社会保障、経済安全保障、国家安全保障を含むすべての領域は、デジタル技術に依存しているのが現実です。したがって、経済、食糧供給、金融、エネルギー、通信、輸送などの分野における脆弱性は、サイバーセキュリティ技術はすべての領域にに関係しています。したがって、デジタル・トラストは、すべてのセキュリティ領域において、安心、安全、レジリエントなデジタル環境を構築するための極めて重要な鍵となります。
本シンポジウムでは、政府、産業界、アカデミアが一体となった国際的なマルチステークホルダー・アクションに向けた議論を展開します。 SDGs(持続可能な開発目標)やGX(グリーントランスフォーメーション)の一環として、カーボンニュートラル、国際資金移動、eIDAS(電子認証・トラストサービス)、5G/6G、AI、IoTイノベーションなどをテーマとする予定です。
基調講演、パネルディスカッション、専門セッションを行い、INCS-CoEパートナーが共有する国際共同研究、政策、教育項目について、日本、米国、英国、EU、オーストラリア、イスラエル、フランスとの国・地域の、デジタルトラストにおける国際相互連携の実現方法を議論する予定です。
詳細なプログラム、タイムテーブルは近日中に掲載予定です。 以下は、そのハイライトです。
*プログラム内容は予告なく変更される場合があります。
慶應義塾大学 三田キャンパス
慶應義塾大学、米国MITRE社慶應義塾大学サイバーセキュリティ研究センター
無料
サイバーセキュリティ国際シンポジウム事務局
(株式会社イーサイド内)
Mail: cysec-lab-event@sfc.keio.ac.jp